化学農薬と病原菌の果てしない戦いは、ようやく病原菌の圧勝に終わることが判明した。
化学農薬の研究スピードと病害菌の環境に適応してDNAを変化させるスピード、突然変異による化学農薬に対する変化スピードに、
歴然とした大きな差があるためである。
人間の科学の限界と壁が、そのスピードを乗り越えられない。
菌の圧勝は、バナナの「新パナナ病」で実証された。
農薬も育種の耐病性品種も・・・無造作に乗り越えられた。
耐性フザリュウム菌。
こういうことが、他の作物でも無造作に起こっている。
抗生物質も効かない耐性菌の出現。
完全無農薬栽培に立ちはだかる巨大な壁。
これを超えられる菌は、地球最強の支配力を誇る「木材腐朽菌」である。
木材腐朽菌の中に、耐性菌に対して拮抗作用を持つものがある筈である。
そういうことで、今回は「ベンレート耐性株腐敗菌」を用いて実験した。
その結果が上の写真である。
今後、多くの耐性菌で実験を重ねる必要があるが・・・・一つの可能性を秘めている。
木材腐朽菌の拮抗作用については、まったくの未知の領域のもので、木材腐朽菌が産生する「抗菌ペプチド」は、
耐性菌を越えることが出来るかもしれない。
地球地表の菌社会を支配してきた木材腐朽菌の支配力の一つに「抗菌ペプチド」があるのではなか。
木材腐朽菌を耐性菌の拮抗菌として用いる試験は、世界初のものである。
化学農薬耐性菌に対する木材腐朽菌懸濁液による抗菌試験
ベンレート耐性腐敗病菌による
イソギク挿し木鉢の罹病写真
この鉢内から菌を採集 接種
試験に使用した
SmartMax クチクラ ガード液
木材腐朽菌抽出菌糸混濁液
SmartMax クチクラ ガード液 1倍液
木材腐朽菌抽出 菌糸混濁液 1倍液 2検体
8月11日の状態
考察
8月6日試験開始日は培養基上に「ベンレート耐性腐敗病菌の菌糸」が繁殖していたが、
SmartMax クチクラ ガード液処理区、木材腐朽菌抽出液くともに8月8日には、
「ベンレート耐性菌」は死滅し、代わって木材腐朽菌が繁殖始めている。
「ベンレート耐性腐敗病菌」に対して強い抗菌性を持っていることが確認された。
8月11日では、更に木材腐朽菌が繁殖して、培養基上の占有菌にまで繁殖が拡大しており、
完全に「ベンレート耐性腐敗菌」は生息していない状態になった。
8月8日の状態
1 木材腐朽菌抽出液 100倍
2 SmartMax クチクラ ガード液 200倍液
3 木材腐朽菌抽出液 50倍液
いづれの培養基でもベンレート耐性腐敗病菌は殆ど繁殖を停止している。
殺菌されている状態。
3
2
1
接種3日後 8月6日の状態 3培養基共に「ベンレート耐性腐敗菌」の菌糸が全面に繁殖して占有している。
上記写真の鉢内の微生物環境は、この培養基と同じ状態になっていると考えられる。
この土壌から排出された水、灌水の飛沫が他の鉢に伝染して行く。
この伝染力は激しく接種3日後で写真のように繁殖する。
SmartMax クチクラ ガード液 及び木材腐朽菌抽出液 耐性菌 抗菌効果検定試験
供試材料
ベンレート 耐性土壌菌 イソギク挿し床土から採集 下写真
(ベンレート耐性腐敗菌)
8月5日 土壌から抽出液を採集し3個の培養基に接種
3培養基とも同じ菌のみが繁殖。この菌が挿し木培養土の優占菌として繁茂。
ベンレート散布でも病気が停止ないことから、ベンレート耐性菌が鉢内に繁殖し、
他の菌が繁殖、生息できないようになっている状態。病害菌が他の菌の拮抗菌となっている。
この菌へのSmartMax クチクラ ガード液、木材腐朽菌が抗菌、拮抗作用の有無を検定試験
ベンレート耐性腐敗菌に対する抗菌作用試験
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